なんで、みんな誰かの一番になれないんだろ?
現に今、男子の目が亜子に釘付けになっている。
そして、噂をすれば…
「あ…亜子っっ!!お前それ胸元開き過ぎじゃね?!男どもも、亜子をジロジロ見んじゃねぇ!!」
亜子の前に立って、男子の視線から必死に守ろうとしている遠哉。
そのあまりの必死さに、思わず吹き出してしまいそうになる。
そんな遠哉の気持ちは無視で、
「遠哉、あんたが一番邪魔。仕事にならないから、あっち行って。」
亜子はいつものように、クールに言い放つ。
遠哉が必死になるのは分からなくもないけどね。
好きな人のこんな姿、独り占めしたいと思うのは当たり前のことだし。
亜子に邪魔と言われて肩を落としている遠哉が可哀想に思えて、
「頑張れ遠哉。」
思わず私は遠哉の肩を叩いて、慰めていた。
この2人がくっつく日は来るのかなぁ…