なんで、みんな誰かの一番になれないんだろ?
ほんとは、
『友達じゃ嫌』って泣き喚けば良かったのかな?
『他に好きな子がいるんじゃないの?』
そう聞いたら、あなたはどんな反応をしただろう……
でもやっぱり最後まで弱虫な私は、最後の最後で素直になることができなかった。
そして琢斗。
あなたは最後まで、
私を名前では呼んでくれなかったね……
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教室に戻ると既にみんなが集合していて、私も何事もなかったかのようにその輪の中に入る。
何も、変わらない。
楽しい空間。
楽しい会話。
でもやっぱりそこは友達で。
無理やり明るく振る舞っていた私の様子に気づいて、
「夢乃、何かあった?」
帰り際、亜子が私にそう尋ねてきた。