なんで、みんな誰かの一番になれないんだろ?
5人の関係
side亜子
みんなのことが大好きだ。
5人で過ごす時間が、私には何より幸せ。
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「亜子〜っ。今日の宿題やってきた?」
朝学校に着くと、夢乃が私のところまで走ってきた。
「おはよ。宿題ならやったけど…なしたの?」
「あのね、ひとつ分からない問題があったの!お願いっ、亜子教えて!!」
そう言って私に頭を下げてくる夢乃。
ちっちゃくて、女の子らしくて、とにかく可愛い。
元々は白いのに、今はほんのり日焼けしているから
トイプードルみたいだなぁ、なんて思う。
私は女らしさの“お"の字もないから、いつも夢乃になりたいなぁって思ってた。
そしたら、あいつも私のこと好きになってくれるんじゃないかって
ありもしない期待をして。