なんで、みんな誰かの一番になれないんだろ?
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「バカトーヤ!!」
そして今現在。
俺の目の前には今日も怪訝な顔でこちらを睨んでいる、亜子の姿があった。
みんなにバカバカ言われて、俺って一体なんなんだろうう…
「損な役まわりだな。」
今日も無駄に爽やかなヨウが、俺の肩に手を置いて哀れみの目で見てくる。
「お前はいいよなぁ…モテモテで。お前みたいになれたら、人生楽しいのに。」
ボソッと呟いた俺にヨウは、
「…そうでもねぇよ。」
「本当に好きな奴に好かれないと、意味ない。」
そう、
どこか悲しそうな顔を返した。