なんで、みんな誰かの一番になれないんだろ?
「ザ、ベストオブワンセットマッチ、ムラモト、トゥサービス、プレイ!」
そんな中でも、
無情にも審判のコールで試合が開始されてしまう。
頼む、
来てくれよ…
亜子。
―――――――
―――――――――――
相手はシードの選手で、しかもジュニア上がり。
サービスゲームはキープできても、なかなかブレイクができない。
それどころか、相手の強烈なストロークに押され気味だ。
このままじゃマズイ。
流れを変えたいのに、そのきっかけが掴めない。