なんで、みんな誰かの一番になれないんだろ?


一歩家を出るとびっくりするくらいの強い日差しに、思わず怯んでしまいそうになる。


そしてふと、こんな暑い中でトーヤは試合しているんだなぁなんて、無駄にあいつの心配をしてしまう。


もう、今日はあいつのことを考えるのはやめよう…


そう思い、図書館までの足取りを早くした。




―――――――――




〜〜♪

〜〜〜〜〜♪♪


もうすぐ図書館、というところで私の携帯が間抜けな音を鳴らした。


この音は、いつも連んでいる4人の指定着信音。


ディスプレイを見ると、


“着信 ヨウ"


こいつから電話とか珍しいな、なんて思いつつ、私は電話に出た。



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