なんで、みんな誰かの一番になれないんだろ?
一歩家を出るとびっくりするくらいの強い日差しに、思わず怯んでしまいそうになる。
そしてふと、こんな暑い中でトーヤは試合しているんだなぁなんて、無駄にあいつの心配をしてしまう。
もう、今日はあいつのことを考えるのはやめよう…
そう思い、図書館までの足取りを早くした。
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もうすぐ図書館、というところで私の携帯が間抜けな音を鳴らした。
この音は、いつも連んでいる4人の指定着信音。
ディスプレイを見ると、
“着信 ヨウ"
こいつから電話とか珍しいな、なんて思いつつ、私は電話に出た。