なんで、みんな誰かの一番になれないんだろ?


その瞬間、


風に乗って、私の心の声がトーヤに届いた気がした。


そして最後のポイント


私はあいつから目が離せなくなった。



――――――――――


ゲームセット。


あいつは、一目散に私のところへ駆けてきた。


勝ったら、なんて声をかけてあげようか。


そう考えていたのに、そんな私の考えを打ち砕くように


あいつは


私を抱きしめてきた。



一番ずるいやり方であんたは、私の心を揺らがせるんだ。


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