【短篇】私と僕。~逆らっちゃダメ~
放課後。


いつも来るはずの時間にケンちゃんが来ない。


「今日はケンちゃん来ないの?」


みぃが気付いたみたいだ。


「ううん。聞いてない。」


「遅いね。ハナが迎えに行ったら??」


私が?


「……。うん。ちょっと行ってくる。」


私は、戸惑ったけどかばんを持って教室を出た。

ケンちゃんのクラスまで、早足で歩いた。


何かが、私の背中を押していた。


ケンちゃん。


今日は居残りか何かかな…??


でも、ケンちゃんは賢いはず…。


居残りはないか。


ケンちゃんが、遅い理由を私なりに考えながら教室へ向かう。


教室に着いたとき、ケンちゃんのクラスの人は、ほとんどいなかった。


数人の女子と、ケンちゃんの男友達だけだった。

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