【短篇】私と僕。~逆らっちゃダメ~
「いいこ。」


頭をふわっと撫でた。


私のものだっていうアピール。


それをケンちゃんのクラスの人が見ていた。


冷ややかな目で見る人や、騒ぐように見る人。


そんな目をムシして。


ケンちゃんは一言。


「ありがとう。」


優しい笑顔でお礼をされた。


「じゃね。」


さっと振り返って教室へ帰る。


さっきは、気付かなかったけど心臓がうるさい。

頭の上からなってるようにうるさい。


これは何??


辞書をもつ手がしっとり濡れた。
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