初恋Lover


「らしくないなぁ・・・あたし」


こんなに汐らしくして

枯れた草木みたいになって

馬鹿騒いでた過去が嘘みたいで。



瞳から透明な雫が頬伝い落ちる。



「………っく・・・」



駄目。泣いちゃ。


今までの思い出が雫に濡れて、
霞んで
濁って
色あせていく。



「泣いたら・・・消えちゃう。」


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