、、、、、バイクが止まった

「着いたよ」

男は私の手を外してバイクから降りた

「目開けていい??」

私はバイクに座ったままにされているので早く降りたかった

「だーめ。ほら、降ろしてやるから」

男はそう言って私をひょいっと持ち上げて降ろした

「ちょっ!ちょっと!!」

「まっまだ目開けんなよっ!?」

いきなり持ち上げられたので動揺して目を開けそうになった私の目を
男は素早く手で覆った

「いいか?まだ開けるなよ??」

「もー・・・・わかったから早くして」

「こっち来て」

男は私の手をグイッと引っ張り誘導した

少し歩いて行くと、、、、

「目、開けてみ?」

「うん」

私は言われた通りに目を開けた

そこには、、、、、

「綺麗・・・」

私が住んでいる街が小さく見えた

「だろ?ここは俺のお気に入りの場所。街全体が見渡せてきれーだろ」

確かにビルも小さく見えるし、人なんか米粒くらいに見える

「おっ笑ったな♪」

「え?」

私が、、、、笑った??
今まで毎日を退屈していた私が笑うことは無かった
男に言われても実感が湧かなかった
私が笑ってるなんて――――――――――

「今度お前が楽しいって言うくらいめちゃくちゃ面白いとこに連れてってやるよ!お前が大笑いするくらいに!」

またも私の方を見て男はニカッと笑った

「ほんとに??」

「おうっ!まかせとけ!!」

「・・・・あんた名前なんて言うの?」

私は三度目の同じ質問をした

「俺?俺は しょうた 」

しょうた、、、、

「お前は??」

「私は ことね 」

「ふーん・・・ことね・・・か。」

「似合わない名前でしょ」

「そんなことねぇーよ。いい名前じゃん」

「・・・・帰ろっか」

「おう」

私たちはまたバイクに乗り走り出した



「私さー」

「ん??」

「楽しいとこって言うからホテルにでも連れ込まれるのかと思ってた」

「ぶっwwwwwwwwwwww そんなわけねぇじゃんwww」

そんな会話をしつつ学校に着いたのはもう夕方だった――――――



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