記憶の断片
{なんか人がするきっと誰かが来たんだよ}


と子鳥が次々と囀りだした。

確かに私も人らしき気配は感じていた。

なにせこの大きい家に誰もいなく

一人でいるのだからそのくらいは解ってしまう。





そんなことを思っていた時だった。







『すいませーん。自分泊まる所も金も無くて困ってるんですが、一晩だけでも
いいんで泊まらせてくれませんかーーーー』




と大きな声がした。



私は奥の部屋からゆっくりとゆっくりと

声のした玄関のほうへと向かって

歩きだした。














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