ALTERNATIVE Ver.0.5
どれぐらいの時間がたったのだろうか、同じ動作をくりかえし、何度か意識が飛ぶ、ああ、ついさっきまでの間に何をやってたのだろうか、

どれぐらい昇ったのだろうか、

下は見ないと決めていたのに、誘惑。

少しだけ見てみようと思った。手を足に力が入った。

相当高い。

上を見るとまだまだ階段は続いていた。

その時、また中学の時の友達の声がする。


「戻るほうが難しいぞ、戻るほうがあぶないぞ」


そうかと思い、男は首を2度3度振り、四つん這いでひょこひょこと歯を食いしばりながら隙間のある鉄の階段を一段一段上る。

最後の一段目をこえた

目の前に広がる風景は
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