星の流れに 風のなかに 宇宙(そら)の掌に
彼女は
眠れなくて
悩んでいて、
母親に相談した。
そして、
医者に行った。
彼女は医師から、
「離人症の疑いがある」
と言われた。
自分が自分でないようで、
自分が存在している実感、
何をしても
自分がしているということの実感がない。
鏡の中の自分と見つめ合っていても、
自分を自分だと思えない。
心を開いて話せない。
どこからともなくやってくる不安。
自分の感情がわからない。
自分には心がない。
自分が感じられない。
未来が感じられない。
何も感じられない。
この頃から彼女は
リストカットをするようになった。