星の流れに 風のなかに 宇宙(そら)の掌に
二時間前。
彼女は部屋で
遺書らしいものを
ノートに書いた。
日付と時刻まで書かれている。
几帳面な彼女の性格をあらわしていた。
そのノートには、こう書かれていた。
未来がない。
未来が感じられない。
自分を完全に否定され、
すっかり自信を失くしてしまった。
ひたすら苦しい。
息をするのも苦しい。
消えてしまいたい。
眠っていない。
泣いてばかりいる。
出口が見えない。
未来がない。
未来なんていらない。