星の流れに 風のなかに 宇宙(そら)の掌に


仕事帰りに

アパートの階段をあがる時、




終電の終わった

高架橋の下を通る時、




雨やどりの喫茶店で

窓ガラスを見つめる時、




僕は

風に溶けていった、

君に聴いてみる。




“君が

その命と引き換えに

飛び降りながら

最後に感じた風は、

君に

やさしかったかい?”





“君は、

あした吹くために、

本当の風に

なったのかい?”

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