星の流れに 風のなかに 宇宙(そら)の掌に


ここは寒かった。

開けっ放しの窓から

雪が部屋に舞い込んでいた。




ここは人間を

ゆるやかに破壊するための施設だった。




僕たちは静かに

合法的に抹殺されていた。




毎日冷えた揚げ物ばかりで胃を壊し、

食事をとることができないようになり、



何もすることはなく、



ずっと寝たきりなので

背中にできものができ、




身体が少しずつ変形し

静かに壊れていった。
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