蒼空の向うへ
「んー?ほら、この前匠先輩と試合した奴居たじゃん?その子」



「え、今日来てんのか!?」



今までずっと黙っていた長谷川皇(ハセガワコウ)が啓太に飛びつくようにして聞いた。



「うん。えーっと・・ほら、Dチームに居るよ」


「おぉ、まじじゃねぇーか!!」


「でも啓太。よく名前知っていたね?」


そう言いながら、壁に寄りかかっていた名取疾風(ナトリハヤテ)がこちらに近づいてきた。


「うん。さっき体育館に居たからちょっと話して、今俺のバッシュ使ってんの」


「居たの?体育館に?」


心が首をかしげながら啓太に聞いた。


「うん。女の子と2人でバスケットボール持っていたよ」


「へぇー・・?」


どこか面白そうな表情をした心が空をジッと見ていた。


「あれ?あいつ試合出ねぇのか?」


皇が首をかしげながら、誰に聞いているのか分からない質問を投げかけた。





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