暴走族に愛される？！

彼との出会い

「暇だ。暇すぎる。」

雑誌も読みきったし、テレビも選挙ばっか。
クリスマスイブなんだからクリスマスっぽい番組にしろよっ。

私がテレビに文句を言っていると、家の電話が鳴った。

その電話の内容は、隼人が借りているDVDを返して欲しいという、DVD屋の人話だった。

返したいのはやまやまだけど、1人で外にでたらお兄ちゃん達におこられるよぉ

でも、DVD屋の人も困っちゃうよね。11時までお兄ちゃん達帰ってこないし、それまでに帰れば大丈夫だよね。

私は、急いでカーディガンを羽織り、隣町のDVD屋に行った。


DVDを返して、自分の町の駅に着いたときには雪が積もっていた。

駅から私の家までは30分かかる。しかも、人気のない公園や道路があり、そこを通らないと家には帰れない

「うぅ、やっぱここの公園は怖いな。」

その公園は、人気が少ないのではなく、ナンパする人が多く集まる公園だった。

「よ、よし。なにかされたら走って逃げるぞっ。」

私は、息を吸って公園の中を歩き始めた。

でも、10歩歩いただけで知らない人が私の前に立ち、

「君可愛いねぇ。僕とあそばない？。」

やばっつかはやっ。10歩でナンパって・・・

どうしよぉ。足がすくんで走れないー。

「あの・・・えっと・・・私・・・」

誰か助けてー。

私が涙目になりながら怯えていると。

「おい、おめぇらなにしてんだ。」

公園の入り口に3人の男の人が立っていた。

「やべっ、あいつら鬼青龍のやつらじゃん。」

鬼青龍？なんか暴走族みたいな名前だなぁ。

「おめぇら、ぶん殴られたくなければここから消えろ！」

黒髪で狼のようにツンツクしている髪型の男が機嫌悪そうに言った。

「お、お前らなんか、こ、怖かねぇ。」

ナンパ君(自分で名づけた)が震えながら言った。

ナンパ君ー危ないと思うよぉ。

その瞬間、「ドスッ」っと何か音がした。

気がつくと、ナンパ君が横たわっていた。

き、鬼青龍さんー怖いよぉ。

「う、うわぁー。」

ナンパ君は腹を抱えながら逃げていった。