冷たい雨に咲く紅い花【前篇】


覚悟を決め、

俺は目線を上げ調和を乱す対象の方向を捉える。




銃の黒いグリップを軽く上に振り、
馴染む握りを確かめると、




鼓動に合わせ、



ひとつの呼吸とともに


駆け出した。






< 154 / 413 >

この作品をシェア

pagetop