冷たい雨に咲く紅い花【前篇】

ー実織ー



  †


ザァァーーー


紅い傘をさし、
ぼんやりと、帰り道を歩いた。



『紘夜様を救って欲しい』


『紘夜様が実織様の様子をー…』


『紘夜様と、実織様は同じなのですね』




思い出すのは、

静音さんの言葉ばかり。




紘夜と、

私が、



同じ?






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