冷たい雨に咲く紅い花【前篇】
「しょーがねぇだろ。
でないと縁談話で周りがうるさい」
え?じゃあ、
私は都合のイイ女、ってこと?
面白くない!
「なんか、紘夜にいいように使われてる気がする」
むぅー、と、ふくれてると、
「いいのか?俺に縁談話がきても」
「そ、それは…、紘夜が決める事でしょ?」
「お前は知らなすぎる、縁談に乗り気のジジババを」
ジっ…
って、
「そんな言い方しなくても…」
「あ、っそ。じゃあいいわけだ、俺がどっかの綺麗な女と結婚しても」
なっ!
「なんで、急に結婚!?」
って、それじゃあ…
「…私とパーティー出たら、誤解されるよ。か、カノジョだって…」
「違うのか?」
え?