冷たい雨に咲く紅い花【前篇】

「二人は知り合いなの!?」

驚いて、私の裏返りそうな声が零れた。



「……高校の同級生だ」

紘夜が口元を押さえ、信じられないとでもいうように、呟いた。



なんだ、

なぁーんだ!


二人は知り合いで、

しかも、同級生!




その事実に、
私は嬉しくなった。


心が、軽くなった。





でも






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