冷たい雨に咲く紅い花【前篇】
「紘夜を助けて下さい!紘夜を、紘夜をっ…」
オレが扉を開けた途端、
紘夜に肩を貸した少女が、まず目に飛び込んできた。
「紘…と、え?」
戸惑いが、思わず声に出る。
少女、
では語弊があるかな?
でも、制服からすると女子高生。
俺や紘、
20半ばも過ぎた男からしたら、まだ幼く見える。
「落ち着け、実織。ここまでくれば大丈夫だ」
肩で荒い息づかいをしつつも、
隣りの女の子を案じる紘。
「でも早く手当てしてもらわないと!」
「あぁ、まあそうだが」
若干、
この女の子に押され気味?
あの、人を拒絶してきた紘が?
それにしても、
血だらけの格好で何が大丈夫なのか、
説得力の無い言葉だなぁ、紘。
オレが扉を開けた途端、
紘夜に肩を貸した少女が、まず目に飛び込んできた。
「紘…と、え?」
戸惑いが、思わず声に出る。
少女、
では語弊があるかな?
でも、制服からすると女子高生。
俺や紘、
20半ばも過ぎた男からしたら、まだ幼く見える。
「落ち着け、実織。ここまでくれば大丈夫だ」
肩で荒い息づかいをしつつも、
隣りの女の子を案じる紘。
「でも早く手当てしてもらわないと!」
「あぁ、まあそうだが」
若干、
この女の子に押され気味?
あの、人を拒絶してきた紘が?
それにしても、
血だらけの格好で何が大丈夫なのか、
説得力の無い言葉だなぁ、紘。