冷たい雨に咲く紅い花【前篇】

「紘夜 !!」

雨の中、私は飛び出した。



近づくと、
紘夜は左腕を押さえ、グッタリしていた。


「紘夜!どうしたの!?」


「…実織?…お前、こんなとこでなにやってる?」

「それはこっちのセリフ…ッ!?」

言い終わらないうちに気付く、



紘夜の左腕と脚の辺りから、

紅く流れるものー……



これは、血ーー!?



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