Lamp
火
暗闇は嫌いだけど、暗くした部屋の中で燈す、ランプの火を見るのが好きだ。
まだ濡れた髪を、タオルで押さえながら、私はキャビネットを開け、お気に入りのランプを、手に取った。
いつからか、アルコールランプを集め始め、今ではゴルフボール程の小さなものから、サッカーボール位大きなサイズのものまで、50近い数のランプが、部屋中を埋め尽くしている。
お風呂上がりに、缶ビールを飲みながら、ランプに揺らめく火を鑑賞するのが日課だ。
アルコールを吸い上げた、ロープの先端にライターで火を付ける。
ゆらゆらと青っぽい炎が膨れ上がり、伸びながら先へ向かって、赤く細い火の柱が出来上がった。
暗闇には恐怖を感じるが、そこに一つ、炎があるだけで、私はたちまち安心感を覚える。
だけど、ライターやマッチの火では駄目だ。ロウソクの火も違う。
多少息を吹き掛けても、揺れはするが、消えはしない。でも、消す方法は知っている。即ち、私が操ってるんだと、実感できる火が好ましい。
何となく、そう、変な支配欲が満たされたような、そんな気持ちになるのだ。
まだ濡れた髪を、タオルで押さえながら、私はキャビネットを開け、お気に入りのランプを、手に取った。
いつからか、アルコールランプを集め始め、今ではゴルフボール程の小さなものから、サッカーボール位大きなサイズのものまで、50近い数のランプが、部屋中を埋め尽くしている。
お風呂上がりに、缶ビールを飲みながら、ランプに揺らめく火を鑑賞するのが日課だ。
アルコールを吸い上げた、ロープの先端にライターで火を付ける。
ゆらゆらと青っぽい炎が膨れ上がり、伸びながら先へ向かって、赤く細い火の柱が出来上がった。
暗闇には恐怖を感じるが、そこに一つ、炎があるだけで、私はたちまち安心感を覚える。
だけど、ライターやマッチの火では駄目だ。ロウソクの火も違う。
多少息を吹き掛けても、揺れはするが、消えはしない。でも、消す方法は知っている。即ち、私が操ってるんだと、実感できる火が好ましい。
何となく、そう、変な支配欲が満たされたような、そんな気持ちになるのだ。