ほら、笑って笑って
「――はぁ。」
家に帰って来て、ベッドに横になるけど、全く眠れない。
今日の出来事が信じられなくて、身体中が興奮してるみたい。
ふと、時計を見ると、夜中の2時を過ぎていた。
あぁ、駄目だ!!
私、今夜は絶対寝れない!!
「……」
目を閉じてみても、頭に浮かぶのは、隼人さんの顔。
それから、重なり合った唇――。
やっぱり信じられない。
私が、隼人さんの彼女?
だけど…
信じられないけど、でも嬉しくて、顔がにやついてしまう。
……隼人さんの事、無理に諦めなくて、良かった。
好きだと伝えられて、良かった。
そんな風に、一人幸せを噛み締めて。
隼人さんの彼女となったこの日は、眠れない夜を過ごした。