ほら、笑って笑って


「――お待たせ。」






ラタンで作られたガラストップのテーブルに、隼人さんお気に入りの写真がディスプレイされている。


このテーブルだって、男の人の趣味とは思えない。



まして隼人さんって、服もモノトーンが多いし。



いくら写真が飾れるからって……。


女の人が選んだっぽい――





「――優衣?」

「!!……あ、隼人さん。…もうお仕事は終わったの?」


「終わったよ。優衣は何か考え事?」

「…え?どうして?」


「呼んでるのに返事しないから。」



「ご、ごめんなさい!」



どうしよう。

呼ばれてたなんて、気付かなかった。





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