ほら、笑って笑って
「…隼人さん?」
不思議に思い声をかけるも、隼人さんはシャッターを押し続けたままで。
一度だけ私に視線をよこし、にっこりと微笑むと
「優衣?」
「はい?」
「…ほら、笑って。」
「…え?」
「笑って、笑って。」
と、明らかに私を撮っているらしい。
いやいや、ダメだよ!!
恥ずかしいし!
それに個展に出す物は、もっと綺麗な被写体じゃなくちゃ不味いよ!
まして仕事は沢山詰まっていて、おふざけで撮影なんて場合じゃないんだし。