ほら、笑って笑って
「優衣が料理に目覚めるなんて。……彼氏にお弁当でも作るの?」
「え?!!」
母、恐るべし!!
「…分かるの?」
ビクビクしながら訊ねると、お母さんは笑っていた。
「分かるわよ。最近の優衣はいつもご機嫌だし。それにね、とっても可愛くなった。だから、彼氏と上手くいっているんだってすぐに分かったわ。」
ニコニコ笑顔のお母さん。
――敵わないや、私よりも私の事を知ってるみたい。
「…うん、実はね――」
でも、お陰で隼人さんの事を話しやすくなったから。
感謝しなくちゃね。