ほら、笑って笑って
……はぁ。
隼人さんはきっと笑いを堪えてる。
隣は見てないけど、微妙に肩が揺れてる気がするし。
自己嫌悪でため息をついていたら、車は赤信号で停車した。
その瞬間右腕を掴まれ引き寄せられる。
「!?」
あ!と思った時には隼人さんの顔が目の前にあって、唇が重なる。
それから、隙間から舌が入ってきて私の舌に絡み付く。
「……ぁ。」
思わず声が漏れる。
すると隼人さんはすっと唇を離し、にっこり微笑んだ。
「まだ仕事残ってるから、今日はここまででいい?期待に応えられなくてごめん。」
「…///」
…恥ずかしい。
そんな風に言われたら、落ち込む事も拗ねる事も出来ないじゃない。
隼人さんは本当に大人で、まだガキの私の扱い方を心得ている。