ほら、笑って笑って
「お母さんごめん!やっぱり出掛ける!」
慌ててキッチンのお母さんに向かって叫ぶ。
「――了解。」
良かった、怒ってないみたい。
ほっと胸を撫で下ろし、急いで身仕度を整える。
隼人さんが休みの日に誘ってくれるなんて初めてだから、うきうきしてしまう。
浮かれ過ぎて、さっきまでの悩みなんて何処かに行ってしまった。
『一緒に行きたい場所がある』
そう言っていた隼人さん。
何処に行くのかな?