ほら、笑って笑って
嫌な予感がした。
優花が、大事な優花が、消えてしまうような…そんな気がしてならなかった。
そして――
後日優花のお母さんから連絡がきた。
『…末期がんですって――』
その時の弱々しい細い声。
忘れられなくて、今でも耳に残っている。
それから、医者とご両親が悩んだ結果、優花本人にも余命宣告を行った。
"1年持てばいいだろう。"
医者はそう優花に告げ、
『私達に出来る事は全力を尽くします。』
と、慰めの言葉もかけた。