ほら、笑って笑って
「……隼人、さん…」
今の私には隼人さんを慰められる言葉が見つからなかった。
どこか苦しそうに見える隼人さんは、
まだ、
優花さんを愛している様にすら見えた。
「何で電話にでなかったのか…沢山後悔して、沢山泣いて。いつまでも引きずって、何年経っても、優花の事が忘れられなかった。」
「……」
「――だけど、優衣に出会った。」
「……隼人、さん。」
その言葉に、心臓が跳ねる。
私を見つめる眼差しに、胸が高鳴る。
その表情はさっきまでと違って、柔らかな笑顔だった。