ほら、笑って笑って













「…心配かけてすみませんでした。」

『謝る事じゃないよ。』

「大丈夫そうなので、今から戻って」

『こっちは気にしなくていいよ。今日は戻ってこなくていいから、お母さんの側にいてあげなさい。』

「…でも」

『優衣――今はお母さんの事だけ考えてあげるんだ。分かった?』



「――はい。」





あの後、お母さんは救急車で運ばれた。


病院での診断は貧血。


大したこと事はないと言われ一安心。



それでも隼人さんは気を使ってくれ、明日も私に休みをくれた。





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