ほら、笑って笑って


「…で?何があったの?」


「!!え?」



突然の質問に慌ててしまう。

でも彼は、動揺している私をなだめる様に言葉を続けた。



「公園で一人で泣いてるなんて、家族とか友達なんかには相談出来ない悩みなんじゃないの?
だけどさ、誰かに聞いて貰えば、楽になる場合もあると思うよ?」



その表情は真剣で、優しさに溢れていた。
本当に心配してくれているんだと伝わってきた。







だから、話した。

常務との事、全部。



私自身、彼の言う通り、誰かに聞いて欲しかったのかもしれない。


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