ほら、笑って笑って

告白





翌日。


いつもより一時間早く起きた。


今日は一日お母さんの変わり!
頑張るぞ!


そう自分に気合いを入れて部屋を出る。




まだ皆寝てるはず…

そ~っとリビングに向かったのに、
そこには既にお父さんとお母さんの姿があった。





「ちょっとぉ、お母さん!何で早起きしてるの!?」



私の声に驚いたのか、二人は同時にこちらを向き……。




「…どうかしたの?」




思わずそう訊ねてしまった。



だっていつもなら。


"煩いわよ大きな声出して"とかお母さんが言ったり、お父さんが呆れる様にため息ついたりするのに。







今の二人は、青い顔で、固まったまま動かなくて。


まるで、私に、聞かれたくない話でもしていたかの様な……。








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