ほら、笑って笑って
でも、それでも私は。
「……今は、まだいい。」
「え?」
「だけど、もしお母さんが傷つく様な事になったらーー。いや、なる前にだ。そんな予兆があった時には、
隼人君との付き合いは認めない。」
その眼は痛い位真剣で、私の胸に大きな杭を刺した。
抗う為の言葉なんて、容易く奪われてしまった。
ただ、涙だけが…静かに頬を伝う。
私がお母さんにしてあげられる事。
言われなくても分かるよ。
でも、私の中の隼人さんへの想いが
嫌だ、イヤだって叫んでるの。