ほら、笑って笑って





「…はい。」



そう素直に答えると、彼女は微笑んだ。




「優子ちゃんにそっくりね。

…それから、優花にも。」





「……」




何て言えばいいか、戸惑ってしまう。


私から見れば、優花さんはあなたにそっくりです。





「ーー小峠さん」



名前を呼ぶと、彼女は少し驚きを見せたけど。


その表情はすぐに笑顔に変わる。




「やっぱり私が分かるのね。」




「……」




「思い悩む事が沢山あるでしょうけど、優花は何も知らないまま亡くなったの。

だからね、ここに居ても、優衣ちゃんの質問には答えてくれないと思うわ。」





どうして、悩みを知っているの?

もしかして…




「母は、貴女に連絡をしました?」



私がここに来るかもしれないと、お母さんは分かっていたの?


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