ほら、笑って笑って

一週間後

お父さんは私が受けた説明と全く同じ事を医師から告げられた

「セカンドオピニオンの検討も構いません」

医師はお父さんにそう告げた

でも、それは同時に
何処でどんな検査を受けても結果は変わらないのだと医師からの通告の様にも思えたとお父さんは溜息をこぼす


お母さんの身体に起こっている事を
まだ私達は受け入れる事ができなくて

最後をどうするか

なんて言われても、質問の意味が頭に入ってこない




家族が揃っているのに暗く沈んだリビング



「お母さんね、2人に迷惑かけたくないから…最後は病院でいいと思うの」


コーヒーを飲みながらお母さんが言葉を落とす
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