ほら、笑って笑って

「わざわざお礼なんて、気にしなくて良かったのに。」


そう言いながら、ケースからカメラを取り出し画像を確認し始める。


その慣れた手つきが、とても自然でかっこよくて。



「……今日は、お仕事だったんですか?」


そんな隼人さんを見つめながら問い掛けた。



「ん?ああ、まだ仕事中。で、今は休憩。」


「そうですか。」


相槌を打ちながら、頭にインプットする。




ここに、この時間、休憩に来る。





今日の隼人さんは、シンプルなVネックのカットソーにタイトな黒のパンツ。

長い手足と引き締まった体がとてもセクシー。

そして、柔らかそうな緩いウェーブの髪。

社長の弟さんだから、多分私より全然年上なんだろうけど、いい意味で年齢を感じさせないルックス。

だから、ついつい見つめてしまっていた。



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