ほら、笑って笑って

失礼なやつ


公園のベンチに横たわり泣きつづけた。


「…うっ…ううっ…」


周りから見れば頭のおかしい女かもしれない。


でも、もういいの。


家に帰るまで我慢なんて出来ないし。

落ち着くまでここで泣きつづけてやるの。



そんな風に覚悟(?)を決めていた。




「―――なぁ、大丈夫か?」


……え?


俯せでベンチに横たわる私の頭の上から声がした。


こんな状況の女に声かけるなんて……よっぽど物好き?

それとも私、自分の想像以上にうるさい?
周りに迷惑かけてる?



突然声をかけられた事に驚き動揺して、涙と嗚咽が止まる。

そして止まった事すら気が付かない位、頭の中がパニックになっていた。



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