センチメンタル自販機
「どう?」

「まだ、一口じゃなんとも……」

「あぁ、構わず飲んで。一缶飲み終わる頃には君も立派なプリンシェイカーさ」

「……シェイカー?」

「かの有名なベイダー卿だって、昔はプリンシェイカーという素敵なファミリーネームを持っていたんだよ?」

「それは、スカイウォーカーの間違いじゃ……」

「あ、わかるんだ、スターウォーズ」

「その……嗜む程度に」

「うんうん、スターウォーズ好きに悪い奴はいない。さ、残りも美味しくどうぞ」

「は、はぁ」


再び、プリンシェイクを傾ける。

先ほどより一回り大きな塊が、口の中を巡る。

そっか、もともと崩さずに入れてあるんだ。


多少の休憩を挟みながら、残った分も全て飲み干す。

気がつけば、直角とまでいかなくとも、限りなく直角に近い角度まで、缶を傾けていた。

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