センチメンタル自販機
「あ、プリンシェイク」

「…………これをどう見ればプリンシェイクに見えるのでしょうか」

「あ、そっちじゃなくてこっちの話です」

「どっちっスかっ」

「あーもう、先輩には関係ないから大丈夫ですって」

「冷たいぞ、後輩ちゃん」

「暖かくしてくれって頼まれた覚えはありませんから」

「…………腕を上げたな、後輩」

「先輩の腕が落ちたのでは?」


トドメとばかりに爆弾を落としてみる。

案の定、先輩は頭を抱え始めた。

敬語癖はたぶんこの先も抜けないけど、会話の中身に“目上の人を敬う”って心掛けは薄れているはず。

それがいいのか悪いのかわからないけど……うん、問題ないからいいんだと思う。
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