センチメンタル自販機
「まぁ、うん、110円という表記に免じて許してあげよう」

「100円だよ」

「……ぅぇ?」

「だから、100円だって」

「っ────!?」


心臓を鷲掴みにされたような感覚。

先陣を切ったのは、驚き。

続いたのは、恐怖。

喜とか楽の感情は、長期休暇を利用して里帰りしているみたいだ。

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