片想いDIARY

実紗ちゃんは、２１歳の山本幸宏くんとカップル役で踊ることになった。
うちはその後ろを通る町人A役。
幸宏くんはご近所さんだけど、年が違いすぎるから全然しゃべったことがなかった。
でも、仲良くなって、うちはゆっきーって呼ぶようになった。
実紗ちゃんとゆっきーが踊る様子を見て、うちは１人で笑ってた。
うちはお気楽な町人役ですから(笑)

そんな時、監督とダンス指導の先生がもう１組ペアをつくるって言いだした。
もう１組か…
もっと面白くなるかな。
そんな事を思っていたら、監督に呼ばれた。
今、面白いこと考えてたのになんでうちだけ呼び出し？？
って思ったら、１人じゃなかった。
もう１人は監督に武くんと呼ばれる男の先輩だった。
「２人にも、あの２人と同じように踊ってもらうから。」
…ん？
『えぇーーーーー!？』
思わず声をあげてしまった。
全然、面白くなーいっっ。
なんで、うちが？
『町人役はどーするの？？』
「いや、あれは別にいなくてもいいわけだし…。それに他にやる人見つければいいしっ!」
もう何言っても無駄っぽいな…。
ってか、カップル役を他にやる人見つければいいじゃん。
でも、もう決定しちゃった感じだな。