~幕末恋華~
*
…ぼーっとする……。
ふわふわしてて…なんていうか…。
「――……。」
ゆっくりと重い瞼を開いた。
視界には、茶色い天井が映っている。
…あたしは一体、今まで何をしていたんだろう。
…そうだ、桃花と蛍を見に来てたんだ。
「……。」
そしてゆっくりと重い身体を起こす。
どうやらあたしは意識を失ってたみたいだ。
自分は今、白いふかふかの布団の中にいる。
…一体誰が…?
「…此処は…?」
キョロキョロと辺りを見渡してみる。