~幕末恋華~

そしていつの間にか、あたしは通りすがる人達に痛い目で見られていた。

いや、あたしからにしたらアンタ達の方がよっぽど変ですけど。


「兎に角急がないと。」


早く帰り道を見つけた方が良いと思った。

何故だか分からないけど、そうしないと、もう二度とこの夢から覚めないような気がしたんだ。






「……。」


歩いても歩いても、どうも帰り道らしい所は見つからない。

…そりゃそうか。

第一、見つけると言っても何処にあるのかさえ分からないんだし…。

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