~幕末恋華~
急いで手で口を塞ぐ。
やだあたし!何大声出して…っ!
ガクガクと身体が震える。
恐怖でそのまま地面に座り込んでしまった。
どうしよう…どうしよう…っ。
地面に黒い影が映る。
恐る恐るゆっくりと顔を上げると、たった今人を殺した男があたしを見下ろしていた――。
「お前、今の見ていたのか?」
「さぁ…何の事でしょう…?」
バレないように誤魔化す。
けど男は、
「…殺す。」
―シャキッ…
「ひっ…!」