~幕末恋華~
◆第二幕◆
・人斬り以蔵
◆◆◆
「…ん…。」
「おっ!莉美さん!気が付いたんかの!?」
ゆっくりと目を開けると、目の前には微笑んでいる龍馬がいた。
あれ…確かあたし、斬られたんじゃなかったっけ…。
「此処は…?」
「此処は寺田屋じゃ。」
そうなんだ…。
嗚呼、確かにこの天井見覚えあるかも…。
あたしは布団から起き上がった。
「莉美さんっ?身体の方は大丈夫なんかっ?」
龍馬が心配そうにあたしを見てくる。
「うん、何ともないよ。ねぇ龍馬。確かあたしって、斬られたんじゃなかったっけ…?」